駅前留学はどう違うの?
オーストラリア留学と日本の駅前留学の違いについて、
結構気になる点ですが、難しい質問です。
そもそも英語を学ぶという目的はどちらも同じなのです。
稀ではありますが、オーストラリアの留学生やワーキングホリデーの方から「日本の学校とあまり変わりませんね。」といわれることがあります。確かに学校の授業だけを考えれば内容に大きな違いを感じない場合があるでしょう。しかし、留学ですから語学学校の授業時間は長く、目的は英語の勉強に集中していますし、生活全体で英語を勉強できる環境で、まさに英語漬けに身を置いている点では日本で学ぶこととは大きく違います。また、クラスメイトは世界各国から集まった留学生ばかりですから、クラスの雰囲気は全く違うと言ってよいでしょう。実際、英語の上達の速度はかなり早いようです。
さて、英語教師には英語教授法の修了資格があります。一般にTESOLと呼ばれるもので、正式にはTeaching English to the Speakers of Other Languagesと言われ、大学院や専門の学校でこのTESOLコースが行われています。この修了資格者は世界中で英語教師が出来ると言われ、おそらく日本の英語学校の教師もほとんどがこの資格を持っていると思われます。
もし英語教師や英語教授法であまり大きな違いがないとすれば、それはこの資格が世界共通であると言う点です。また、違いがあるとすれば、それぞれの学校の教務担当者が作るカリキュラムや教材、環境といったところに差がでてくるものと思われます。
オーストラリアの語学学校は留学生のみで構成され、フルタイム(1日4時間から5時間)の授業を行っています。そして基礎的な生活レベル以上 (ビジネスレベルや進学レベル)の英語力を身につけさせることを目的としているため、そのカリキュラムもおのずと日本の一般的な英会話学校とは違ってきます。また、オーストラリアは英語環境ですので、日本と比べ英語に触れる機会が圧倒的に多く、目や耳から入る情報量が全く違います。この英語環境(英語生活)と英語学校の授業による相乗効果によって英語力の上達速度がぐんとスピードアップされているといえるでしょう。
オーストラリアの語学学校の授業はひとつのクラスが15名前後で構成され、どの学校も学校内で同国人同士で母国語を話すことを規制しています。またクラスを構成する15名は世界中から集まった留学生ですから、国際色豊かな環境で学べ、さらに他の国事情や生活習慣の違いまで生の声として入ってくる利点があります。留学後に他国の同窓生を訪問する例も少なくありません。
滞在は最初にホームステイをする方が圧倒的に多いのですが、ホームステイという一般家庭での滞在はまさに英語漬けになるという利点があります。そしてオーストラリア人との最初の出会いや親しい関係を持つ機会となるのです。
このように、日本の駅前留学と言われる英会話学校とオーストラリア留学との大きな違いは、置かれている状況や環境が全く違うこと、またそれが自然に学生に影響を与えているということだと思います。
想像してみてください。あなたが日常の買い物をするときに商品についた英文の説明書きを読んだり、店員に英語で質問したり、不良品の返品を交渉したり、あるいは電話で問い合わせをするときに、どう質問したらよいかと英文を考えている生活を。
それだけでも生きるために必要に迫られ英語と格闘しなければなりません。そして日常生活ではそのような英語を忘れるわけにはいかないのです。