ビジネス・経済学
Business and Economics
専攻内容
ビジネス・経済学の学科はオーストラリアへ留学する学生に最も人気のある分野です。
この2つの分野の主な違いですが、経済学は経済を科学的に捉えることや、流通、物品の需要と供給について研究します。一方でビジネスは主として経済の管理的側面を取扱います。
ビジネス・経済学分野では下記のような学科があります。
専攻分野名 |
英語名 |
会計学 |
Accounting |
経営 |
Administration |
広告 |
Advertising |
農業ビジネス |
Agribusiness |
アートマネージメント |
Arts Management |
銀行・金融 |
Banking and Finance |
開発経済 |
Development Economics |
環境保護経済 |
Ecological and Environmental Economics |
電子商取引・電子ビジネス |
Electronic Commerce/Business |
イベント/レジャーマネージメント |
Event/Leisure Management |
商学 |
Commerce |
健康経済 |
Health Economics |
ホスピタリティと観光 |
Hospitality and Tourism |
人材管理 |
Human resource Management |
情報システム |
Information Systems |
国際ビジネス管理 |
International Management/Business |
物流 |
Logistics |
マーケティング・渉外 |
Marketing/Public Relations |
ミクロ/マクロ経済 |
Micro and Macro Economics |
組織理論 |
Organisational Behaviour |
調達 |
Procurement |
所有権 |
Property Studies |
経済理論 |
Professional Economics |
公共政策 |
Public Policy |
不動産と開発 |
Real Estate and Development |
社会計画と開発 |
Social Planning and Development |
税務 |
Taxation |
取得できる資格
上記の各プログラムでは下記のような資格レベルが設定されています。
○ Certificate (サーティフィケート)
○ Diploma (ディプロマ)
○ Advanced Diploma (アドバンス・ディプロマ)
○ Bachelor Degree (学士)
○ Graduate Certificate (グラデュエイト・サーティフィケート)
○ Postgraduate Diploma (ポストグラデュエイト・ディプロマ)
○ Masters by research/coursework (修士 −研究課程/履修課程)
○ Professional Doctorates (専門博士)
○ PhD (博士)
TAFEと専門カレッジは通常、実践的なビジネスと経済学分野ではサーティフィケート、ディプロマ、そしてアドバンス・ディプロマのコースを提供しています。大学ではより専門的な学士、グラデュエイト・サーティフィケート、ポストグラデュエイト・ディプロマ、修士、専門博士、博士が提供されています。
しかしTAFEや専門カレッジの中には学士課程を設け、一方でいくつかの大学はディプロマやアドバンスディプロマコースを設置しています。またパスウェイによって複数のプログラムを希望する学生にとって、全体の学習期間を短縮できます。
ビジネスと経済学プログラムの入学基準は取得する資格レベルによって差があります。そのため学生の今までの学歴や目指すキャリアによって資格レベルを選ぶことになります。
例えば、パン職人になりたい学生はTAFEや専門カレッジが行うVET(職業教育)プログラムを検討することになります。またホテルの役員となりたい学生は大学レベルのプログラムを検討することになるわけです。
職業教育と訓練プログラム
TAFEや専門カレッジでは通常下記のようなプログラムが提供されています。
○サーティフィケートレベル
Certificate III in Business Sales
Certificate III in Mortgage Lending
Certificate III in Hospitality Operations
Certificate IV in Business Administration
○ディプロマレベル
Diploma of Accounting/Commerce
Diploma of Business
Diploma of Hotel Management
Diploma of Retail Management
Diploma of Marketing
○アドバンス・ディプロマレベル
Advanced Diploma of Business Management
Advanced Diploma of Hospitality Management
職業教育機関の入学基準
○英語力以外の基準
高校卒業者(オーストラリアの10年生、12年生レベルの修了者と同等)はVETプログラムへの入学をすることができます。
サーティフィケートレベルへの入学を希望する場合は下記のいずれかの条件を満たした方が入学できます。
●日本の高校1年生終了以上の学歴
●社会で仕事した経験のある方
●年齢が18歳または20歳(TAFEによる)に達している方
ディプロマレベルへの入学を希望する場合は、下記のいずれかの条件を満たした方が入学できます。
●日本の高校卒業以上の学歴
●高校1年以上を終了し、6ヵ月以上の仕事経験(有給・無給・ボランティア等)で入学審査に適合した場合
※ 尚、仕事経験(有給・無給・ボランティア等)によって入学する場合には仕事をした経験を示す証明が必要になります。この証明書は働いた会社・組織・団体等で発行するもので、レターヘッド(団体名が印刷された紙)に、本人の名前、在職期間、簡単な仕事をした内容、それを証明する責任者あるいは上司の名前、役職と署名が必要です。日本語で作成されているものの場合は、申請時にNAATI資格(オーストラリアが認定する翻訳者の国家資格)を持つ翻訳者に頼んで日本語を原本として翻訳を添付することになります。
大学プログラム
大学のプログラムへ入学する場合はVETプログラムよりも高い学歴が必要になります。大学で提供されているビジネスと経済学関係のコースは主に下記のようなコースです。(大学によってコース名や違うコースもあります。)
○アンダーグラデュエイト(学士課程)
Bachelor of Applied Science
Bachelor of Business
Bachelor of Commerce
Bachelor of Economics
Bachelor of Hotel Management
○ポストグラデュエイト(大学院レベル)
Graduate Certificate of Finance
Graduate Certificate of Event Management
Postgraduate Diploma of Human Resource Management
Masters of Business Administration (MBA)
Masters of Financial Management
Masters of Business
Masters of Commerce
Masters of Economics
Professional Doctorate in Business
Masters of Philosophy
PhD
アンダーグラデュエイト(学士課程)の入学基準
アンダーグラデュエイトのビジネスコースへ入学する場合は、オーストラリアの高校卒業(12年生)と同等レベルが必要になります。また、コースによっては必須科目の修了を条件付けている場合があります。
日本で教育を受けた方は英語力以外の条件として下記のような状況があります。
●日本の高校卒業の場合はオーストラリア高校卒業と同等に扱わない大学が多いので、直接大学へ入学する前にファンデーションコースで1年勉強することが求められます。尚、一部の大学では日本の高校卒業資格を受け入れる場合もあります。
●日本の大学の1年次以上を修了している場合には、オーストラリアの大学へ直接入学することが可能です。
一般的に、Commerce、Accounting、Banking、FinanceそしてEconomicコースはBusiness、MarketingやHuman Resource Managementよりも高い入学条件を設定しています。またHospitality、TourismやEvent Management専攻は上記コースよりも低めの入学条件を設定しています。
ポストグラデュエイト(大学院レベル)の入学基準
大学院のビジネスと経済学プログラムのコースワーク(履修課程)では、一般に、オーストラリアの学士課程修了者(またはそれと同等の学歴)または職業経験を持っている人に入学を許可しています。
ビジネスの大学院プログラムでは、コンバージョンプログラムと呼ばれる大学学士課程で取得した専攻内容と違う大学院の専攻分野を希望する学生を対象とするものと、アドバンス・ポストグラデュエイト・ディグリーと呼ばれる大学学士課程と同じ専攻分野の学生を対象とするものがあります。
例えば、下記のような例を見ることができます。
Masters of Business の入学条件
一般的にはこのコースは専門的なもので、専攻分野を問わない学士レベルと同等のオーストラリアの学士課程を修了していることが条件となります。
Masters of Accounting or Financial Managementの入学条件
一般的にはこのコースは高い学位となるもので、Commerce、Accounting、BankingまたはFinanceの専攻分野で学士課程を修了していることが条件となります。
Masters of Business Administration(MBA)の入学条件
大学卒業後に職業経験のある高いレベルの方を対象にした大学院レベルのコースで、オーストラリアの大学学士レベルといった学歴を持たなくても10年以上の職業経験のある方から学士課程と同レベルの学歴を修了後に2年以上の職業経験を持っている人まで入学条件に幅を持たせています。
大学院レベルのビジネスと経済学の研究プログラム(リサーチ)は一般に大学高度学士課程(オナーIまたはオナーII)を修了した学生を対象にしています。いくつかの大学では大学院入学プログラムやGMAT(Graduate Management Admissions Test)を入学条件とする場合もあります。
パスウェイ
希望するコースの入学条件を満たせない学生にはパスウェイと呼ばれる選択肢があります。例えば、多くの教育機関では大学学士課程への前段階であるディプロマコースで取得した単位を大学学士課程に認定することを行っています。これによって、学士課程を勉強する学生の学士コース修了までの期間を減らすことができます。
しかし、すべてのオーストラリアの大学がこのようなパスウェイとなる資格を認定しているわけではありません。そのためどの学校同士がこのようなパスウェイを認めているか、事前に調べて確認しておく必要があります。
例えば、日本の学生が学士課程を修了したい場合で、日本の高校1年生を修了しているだけだった場合は、この学生はまずサーティフィケートプログラムに入学し、それから次のディプロマを取得して、成績にもよりますが、その後に学士課程へ編入することになります。
専門家機関との連携
多くのビジネスプログラムにはインターンシップ、実践に即した課題、学生の実務研修手配などが含まれています。例えば、多くのサーティフィケートは見習い段階として、職場状況や仕事の進め方などを基本にしたり、組み合わせています。
いくつかの職業教育や大学のプログラムでは実務研修がプログラム内で必要とされています。例えば、ホテル・マネージメントのコースでは国際的なホテルでの10週間のインターンシップを行い、その評価がコースに含まれています。
またあるブログラムでは、イベントのデザインやパンフレットを作るといった実際のビジネスで行う内容を課題として行わなければなりません。
ビジネスや経済学を修了した学生は、下記のような国際的な専門家機関のメンバーとなることができます。いくつかの機関ではメンバーになるために、さらに専門的な学習を修了しなければならない場合もあります。
例えば、Bachelor of Commerceを修了した学生は、会計士の資格であるCPAやChartered Accountantになるためにさらなるコースを修了する必要があります。このようにして公認会計士となることで、収入を増やすことができるのです。
この分野のコース修了者の職業機会
● 保険数理人
● 銀行家
● 国際的経済人
● リスク・マネージメント
● 価額評価
● 金融モデル、金融管理、金融計画
● 料理人
● バー・アテンダント
● ビューティー・セラピスト
● 統括責任者
● 一般事務職
● ホテル支配人
● 経営コンサルタント
● 品質保証マネージャー
● 生産管理者
● 不動産仲介人
● 販売責任者
● 店員
● 専門家管理
● 旅行代理店
● 会計士
● 監査士
● 経理
● 人材管理者
● マーケティング、広報担当、広告専門家
● コミュニケーション管理者、スピーチライター
● 事業主
● プロジェクト・マネージャー
● レストラン/ケータリング・マネージャー
● 観光オペレーター