日本の役所手続きと税金
オーストラリア留学を前に日本でしておきたいことに市町村などの役所の手続きと年金、税金に関する対応があります。
オーストラリアへの長期留学・長期滞在は一般に3ヶ月以上と想定されていますが、このような長期留学やワーキングホリデーで長期に日本を出る場合、下記の手続きや相談することをおすすめします。
住民票に集約される手続き
住民票を抜くかどうかを考えます。
住民票は国民健康保険や税金、国民年金などの管理基準になっています。つまりどこに住んでいるかによって、住民税の支払先、手続きや問い合わせをする場所が決まってきます。海外へ出かけるために長期不在となる場合は、税金や料金を考えて住民票を抜く方法があります。
住民票を抜く意味には下記の理由があります。
1.住民税の支払い
住民税は前年の所得によって翌年に課税されるものですから、不在中に請求が来る場合があります。しかし、帰ってきた翌年には課税されないというズレが生じます。1月1日を基準にしていますので、1月1日には住民票が抜かれている状態にするとよいでしょう。
2.国民健康保険の扱い
住民票を抜くと国民健康保険が使えなくなりますが、不在中に国民健康保険料を払わなくてよいメリットがあります。帰国したら手続きをして再加入すれば問題ありません。
3.国民年金
年金は加入しなければならないものですが、海外に行っている間は年金の保険料を支払わなくてよいことになっています。払わなくても不在中はカラ期間として年金を支払っている期間に加算されます。しかし、カラ期間は保険料を納めていないわけですから、年金受給時のための支払期間を充たすことはできても、実際に年金を受け取る際に減額されます。このため希望すれば海外在住でも年金保険料を支払いつづけることができるようになっています。
4.その他の住所の喪失
それほど大きな問題ではありませんが、住民票なければ取得できないようなものは、住民票を抜くことによって取得できなくなります。ですから住民票を抜くことは出発直前の作業です。住民票がなくても実際にはクレジットカード等は使用できますので、それほど大きな問題ではありません。
以上の点を検討して、決められるとよいでしょう。
そして、上記1から3の手続きは市町村の役所へ行って手続きします。
申請時に転出先がはっきりしていませんので、手続き書類の転出先は「海外」と記載しておくことができます。
さて、住民票を抜くことで、海外に到着した時点では在外公館である日本大使館や日本領事館に在留届を出すことが必要です。在留届は現在オンラインでできますから、オーストラリアから外務省のサイトにアクセスして手続きすれば簡単です。
また、帰国したときは、住所となる市町村の役所へ行って住民票登録をすればすべて復活することができます。