留学期間の考え方と決め方
オーストラリア留学を考える時、留学期間はどのように決めるべきか悩むことと思います。海外の大学や専門カレッジの場合はコース期間が決まっていますが、語学留学の留学期間はそれぞれの目標をどこに置くかによって決まってきます。
語学留学でどのくらいの英語レベルまで到達したいか、専門学校や大学へ進学する場合には、本科コースの入学基準に達するには語学コースがどの程度必要かを判断しなければなりません。各英語学校では現在の英語力から目標とする英語レベルまでの推定就学期間をアドバイスしてくれるところもあります。
また、実際のコース期間と実質的滞在期間の違いも理解しておくとよいでしょう。
語学留学では留学期間の決め方は2つの考え方があります。一つは自分の許される時間と予算から期間を決める方法、もう一つは目標の英語力を身につけることをゴールとしてそのレベルを基準に期間を決める方法です。
英語力を身につけるには、このくらい勉強すればよいという決まりがあるわけではありませんし、上達には個人差があります。しかし、語学留学の場合、オーストラリアのどの学校も最長期間を1年間と設定しています。
最長期間を1年間としている理由は英語初級者が1年でほぼ進学に必要な英語レベルまで到達するのが平均的であるという考え方からです。進学に必要なレベルとはオーストラリアの専門学校や大学・大学院に入学できるレベルで、中級の上レベルから上級レベル(IELTS5.5〜6.5レベル)を指します。この程度の英語レベルになれば日常会話以上の英語力がありますし、ビジネスレベルと呼ばれる仕事場で使うことも可能な英語レベルです。
1年間の想定は初級レベルからスタートした場合としていますので、高いレベルからスタートすれば、ゴールまでの期間は短くて済みます。しかし、進学の場合、現実的に入学可能な進学レベルに到達したとしても、その英語レベルは最低レベルとして線引きされているものですので、実際に進学すると英語で苦労するケースがほとんどです。
そのため、たとえ目標の英語レベルに到達したとしても、できるだけ長く勉強してなるべく高い英語力を身に付けることが大事です。そのような理由もあって語学学校の英語コース期間は希望英語レベルに到達しても、申し込みした予定期間が終了するまで返金はされません。
また、1年間の考え方ですが、その語学学校の授業サイクルやスクールホリデー制度によりますが、年間を通じてスクールホリデーなどの休みがない学校の場合は、文字通り52週間が1年間となります。なかには途中に4週間のホリデーを想定して計算し、48週間を1年とする場合や学期制によって40週間となる学校もあります。
学校のコース期間が40週間だとしても、スクールホリデーを計算すると、実際の滞在期間は52週間(カレンダーで1年間)になるというわけです。
このように英語コース期間は滞在期間と同じではありません。ですから滞在費は英語コース期間よりも多めに用意しなければなりません。
語学留学で1年留学しても予定の英語レベルに到達できない場合には、現地で学校を延長し学生ビザを再度取ることができます。また、英語コース修了時期に進学したくなった場合は、現地で進学手続きをして新しい学生ビザを取得することができます。
必要英語コース期間をなるべく正確に測りたい人は、日本で英語テストを受けてみるとよいでしょう。TOEICは基準にされない場合がありますので、TOEFLやIELTS(ブリティッシュカウンシルが行っている)を受けることをおすすめします。スコアが出たらそれを留学先の学校に連絡し、予想される英語コース期間を推定してもらいます。また、急ぎの場合には留学先の学校が用意する独自の英語テストと電話インタビューで期間を推定する方法もあります。
ここで注意していただきたい点は、留学推定期間の判定は必ずしも正確ではないことです。あくまでも予想される期間であり、上達スピードの個人差や英語テストの判定技術の限界によって若干ズレが生じるのが一般的です。英語学習が必要とされる推定留学期間については保証されるものでないことをあらかじめ理解しておいてください。
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