オーストラリアの滞在方法、費用と留意点
オーストラリア留学やワーキングホリデーで大きな費用は滞在費です。滞在する場所はオーストラリアの印象や思い出につながり、留学やワーキングホリデー全体に影響します。
オーストラリアの宿泊事情ですが、
オーストラリアには短期滞在する人に便利な場所が多くあります。また引越しが多い国で、一つの場所に定着するといった土地への執着は比較的薄いといってよいでしょう。中古住宅の売買は盛んですし、アパートの契約は半年間から、リゾートなどの地域では3ヶ月という短期契約が可能なところもあります。
ヨーロッパからの若者が多く滞在するバックパッカーやロッジと呼ばれる短期や中期の滞在場所はたくさんあり、料金もかなり安く設定されています。
さて、オーストラリアの留学やワーキングホリデーでまず最初に滞在してほしいところはホームステイです。現地の生活を知るためと現地情報を取得するため、さらに英語に慣れるという点で是非活用したい滞在先です。
ホームステイ
ホームステイはよく考えてみるとかなり安く滞在できる方法です。食事が付いていますし、家具もあり、電話やインターネットもあります。また、世話をしてくれるホストファミリーもいます。スーツケース一つで滞在することができるので余分な出費を抑えることができます。一つの部屋と食事が付いて1週間(7泊)250オーストラリアドルから280オーストラリアドルくらいです。
高校生のときに団体研修などでホームステイを経験している人は感激した方もいれば、難しいと感じたひともいるかもしれません。ホームステイはまったく同じ家庭がありませんので、あたりはずれがあるといわれています。それは事実でしょう。しかし、あたりはずれを感じるのは滞在者自身で、あたりかはずれかは、たくさんのホームステイと比較してみなければわかりません。当たり外れというは、同じようにホームステイをしている友達と話をしていて、違いがあるときになんとなく感じるもので、客観的に当たりと外れがハッキリあるわけではありません。
そして、どの家庭にも言えることですが、いい部分(あたりの部分)と好ましくない部分(はずれの部分)は多少なりあるものです。どのファミリーも家庭円満の理想的な家族であるとは言えず、立派な家に住んでいるわけでもありません。それは日本の周囲を考えていただければわかるでしょう。
ホームステイのポイントは、まず自分のホストとして選ばれたファミリーを大切にして、その家庭のいい部分(あたりの部分)を見つけることが大事なのです。
バックパッカー、ロッジ、プライベートホテル、YH
オーストラリアでは若者が旅をするときの滞在先にこのようなバックパッカー、ロッジ、プライベートホテル、ユースホステルなどの滞在先が用意されています。どのタイプも呼び方は違っても短期滞在や中期的な滞在をしている世界中から集まった若者であふれています。ここで気をつけていただきたいことは、これらの滞在先はホテルではないということです。ひとり一つの部屋を提供しているところも一部にありますが、ほとんどは共同部屋で集団生活です。荷物の管理も個人の行動もすべて自己責任で行われているところです。その点をしっかり理解しておかないと盗難や思わぬ過ちを犯すことになります。
これらの滞在先の最大の利点は費用です。とにかく安いことが身上ですから、それなりの場所であることも覚悟が必要だと思います。1泊20オーストラリアドル前後から30オーストラリアドルくらいで滞在できるでしょう。
このような場所は、一時的な滞在場所を探している時や予算がない場合、旅行などが考えられると思います。同じような世代の人たちが集まっているので楽しいこともあり、気軽に仲間や友達を作ることもできるでしょう。また旅行をしてこのような場所に滞在すると様々な情報が手に入ります。バックパッカーではフルーツピッキングなどの仕事を斡旋してくれる場合もあります。さらに、これらの滞在先周辺には安く食事が出来る場所があります。
アパート滞在
オーストラリアではアパートとは呼ばず、フラットまたはユニットと呼ばれています。ここではわかりやすくアパートと表現しますが、到着後は注意してください。アパートというとアパートメントと呼ばれるかなり高級な場所を想像されて困る場合があるかもしれません。
自分でアパートを借りることは自由度の高い生活やプライバシーを確保する点で理想的です。しかし、アパートを利用する場合は特に次の点に注意して決断されるとよいでしょう。
○ 高い滞在費
○ 電気・ガスなどの接続は自分でする。
○ 家具がない部屋がほとんど。
○ 一部の都市では競争が激しくアパートを探すのが難しい。
○ 契約期間が最低6ヵ月から12ヶ月と決まっている。
○ ある程度自分で何でもできる英語力と適応力が必要。
アパートを借りる際はボンド(保証金)と呼ばれる費用が必要です。契約内容によって違いますが、家賃の1ヵ月から2ヵ月分くらいを納めます。そして、アパートを出るときにボンドを返金してもらいます。ボンドは敷金ですが、アパートの使用状況によって出る際に掃除費用や修理費という名目でお金を差し引かれる場合があります。尚、不動産手数料はありますが、礼金はありません。
入居時の注意は、アパートの状態をよくチェックしておくことです。不動産会社からチェックリストを渡されますので、スタッフと一緒にしっかり故障箇所や汚れ、傷み具合を確認しておき、出るときのトラブルを少なくするように心がけましょう。
また、契約内容をチェックし、入居人数の制限など、入居後にシェアハウスとして使用する可能性がある場合も含め、確認しておくことが大切です。
シェアアコモデーション・シェアハウス
オーストラリアの留学やワーキングホリデーで最も多い滞在方法はシェアアコモデーションと言われています。シェアアコモデーションは都市部の中心では一つのユニットに7人、8人滞在する雑居状態を見たりしますが、これは少々異常な状況で、本来のシェアアコモデーションは一人一部屋です。
滞在期間はオーナー(アパートの借り主)と呼ばれる管理者との約束になりますので、短期間滞在が可能な場合もあり、シェアアコモデーションはかなりフレキシブルな滞在方法と言えるでしょう。アパート代は住む人数や部屋の大きさによって分割するのが一般的です。
シェアを探す場合は地元の新聞、学校の掲示板、日本語のフリーペーパーやインターネットなど様々な方法があります。
通常はオーナーと面接をして条件を話し合い、お互いに気に入れば決まり、というパターンです。
日本でもシェアハウスなどが一般的になってきているようですが、このような滞在方法で注意しなければならない点は、共同生活のルールです。
オーストラリア人とのシェアや外国人とのシェア、同じ日本人同士のシェアなどが想定されると思いますが、共有する消耗品や冷蔵庫の扱い方、光熱費の分担、掃除の当番等のルールをしっかり決めることが大切です。またシェアのオーナーと呼ばれる借主の責任者に対してレント(家賃)の支払いをする際に、レシートを書いてもらうなどの記録をとっておくこともお互いに勘違いがなく、気持ちよく生活する方法です。
寮
オーストラリアの学校で、寮がある学校は限られています。寮には学校が運営する学生寮と民間が運営する寮の2種類あると考えたほうがよいでしょう。学校が運営する寮は主に大学にあります。大学の学部生を優先していますので、付属英語学校の学生の場合は空いている時に入寮が許されます。オーストラリアの大学は学生寮をいくつも持っていますが、ほとんどは常時満杯で、順番待ちの状態です。学生寮は食事が付いていたり、コンピュータなどの設備を利用できたりする利点がありますが、通常のシェアアコモデーションと比較すると少々高めになります。
民間が運営する寮は学校が提携して斡旋しています。通常はいくつかの学校と契約しているので様々な学生が滞在しています。民間の寮は語学学校生でも滞在することができます。しかし、最低滞在期間が長かったり、短期間の場合は費用が高くなったりしますので、注意が必要です。
ホテル・ホリデーアパートメント・コンドミニアム
オーストラリアで最も高く、便利で安全かつ快適な滞在方法がこれらの商業ベースの滞在先です。
旅行などで利用するのが一般的ですが、留学やワーキングホリデーの最後の数日を過ごす場合や緊急時の避難先として利用が考えられます。最近は滞在時期が近くなるほど安く予約できるインターネットのサイトがありますので便利ですね。